現在、日本を含む世界中でインビザラインをはじめとするマウスピース矯正が普及しています。
マウスピース矯正の普及に伴い、「なぜ、やわらかいマウスピースで矯正ができるのか？」という疑問を持つ方も。
たしかに、金属の矯正装置（ブラケット＆ワイヤー装置）ではないマウスピースでどうして硬い歯が動くのか、ちょっと見ただけではわからないかもしれません。
マウスピースで歯が動くのを不思議に思われる方のために、今回は「やわらかいマウスピースで矯正ができる理由」をご紹介します。マウスピース矯正の仕組みや独自技術のアタッチメントについてわかりやすく解説していますので、インビザラインをご検討中の方、マウスピース矯正にご興味がある方はぜひ、記事をご参照ください。
目次
■やわらかいマウスピースで矯正ができる理由
◎「ちょっと先」の形をしたマウスピースを用い、少しずつ歯を動かします
マウスピース矯正では、「ちょっと先」の形をしたマウスピースを歯に装着し、少しずつ歯を動かします。
現在の歯並びとは少し異なる「ちょっと先」の形をしたマウスピースを装着することで、その形に合わせて少しずつ歯が動き、歯並びが整っていきます。
上記が、やわらかいマウスピースで矯正ができる理由です（※）。
（※）ストローマン社のクリアコレクトなど、比較的
硬めのカチッとした素材のマウスピースを用いる
マウスピース矯正ブランドも存在します。
マウスピース矯正で用いるマウスピースは合計で数十枚ほどあり、それぞれに少しずつ形が異なります。1枚として同じ形の物はありません（※）。
（※）患者さんや症例によって用いるマウス
ピースの枚数が異なります。
矯正の最初の時期に用いるマウスピースは現在の患者さんの歯並びに近い形をしています。最初は現在の歯並びに近く、矯正治療が進んで歯が動くことに伴って少しずつ、理想の歯並びに近づくようにマウスピースの形が変化していき、その形に合わせて歯並びが整っていきます。
■マウスピース矯正の歯の動かし方
◎マウスピース矯正は歯冠を傾ける「傾斜移動」を中心に歯を動かします
マウスピース矯正はマウスピースを用い、少しずつ歯を動かして歯並びを整えます。
金属製のワイヤーで強く歯を締めるワイヤー矯正と異なり、マウスピースを用いるマウスピース矯正は歯を動かす力（矯正力）がマイルドです。
矯正力がマイルドなため、マウスピース矯正は歯冠（しかん：歯ぐきから上の歯の部分）を傾けて歯を動かす「傾斜移動」を中心に歯並びを整えていきます。
◎インビザラインはアタッチメントを用いることで歯体移動を行えます
矯正力がマイルドなため、マウスピース矯正はワイヤー矯正のように1本の歯を歯根ごと平行移動させる「歯体移動（したいいどう）」は原則として行えません。
原則として歯体移動は行えず、傾斜移動が中心のマウスピース矯正ですが、インビザラインは例外です。
インビザラインは独自技術である「アタッチメント」を用いることで歯を動かす力（矯正力）をUPでき、歯体移動を行えます。
｛インビザラインの独自技術「アタッチメント」とは？｝
アタッチメントとは、インビザラインが開発した独自技術です。
アタッチメントを用いたインビザライン矯正では白い（または透明）樹脂製のポッチ（凸）を歯に接着します。ポッチを歯に接着すると共に、マウスピースの内側にはポッチの位置に合わせて窪み（凹）を作ります。
マウスピースに作った窪みにポッチをはめることで、よりカチっとタイトにマウスピースを装着でき、歯を動かす力（矯正力）をUPできます。
矯正力のUPに加え、アタッチメントを用いることで以下のような複雑な歯の動きも行えるようになります。
・舌側に歯をひっぱり出す「挺出（ていしゅつ）」
・歯ぐき側に歯を押し下げる「圧下（あっか）」
・歯を回転させる「回転（かいてん）」
｛アタッチメントの登場で、インビザラインによる開咬の治療が進化｝
ワイヤー矯正・マウスピース矯正などの矯正方法を問わず、挺出と圧下が必要な歯並びの乱れである「開咬（かいこう：上下の前歯を閉じられず、前歯にすき間が空いてしまう）」は歯科矯正における代表的な難症例でした。
歯の挺出を適切に行うことも難しいのですが、挺出以上に、以前のワイヤー矯正では、歯ぐき側に奥歯を押し下げる圧下が難しかったのです（※）。
上記の理由から、かつては難症例だった開咬ですが、インビザラインのアタッチメントの登場によって歯の挺出と圧下を効率的に行えるようになり、インビザライン矯正で開咬を治しやすくなりました。
開咬の治療における画期的なアプローチ（挺出と圧下を同時に行う）をはじめとして、さまざまな機能を持つアタッチメントはインビザラインの機能性の高さを表す代名詞となっています。
（※）矯正用アンカースクリューの登場により、以前と比べて
歯科矯正では圧下を行いやすくなっています。
【矯正方法や矯正の治療院選びでお困りの方はお気軽にご相談ください】
エル歯科クリニック千里丘ではインビザライン認定医のプラチナエリートドクターによるインビザライン矯正を行っています。
インビザラインのプラチナエリートドクターとは、1年間に101件以上のインビザライン矯正を行っており、治療経験が豊富な歯科医師に与えられる認定制度です。
マウスピースを用いた目立ちにくい矯正治療「インビザライン」をご希望の方はお気軽にご相談ください。当院はワイヤー矯正にも対応しています。
矯正の相談費は無料です。LINEでの無料矯正相談も受け付けております。
カウンセリングでは歯科医師が患者さんのお悩み・ご希望をじっくりとお伺いした上で、お1人お1人に適した治療方法をご提案させていただきます。
